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できるだけ上体を起こしている時間を長くし少しでも動かせる部分は破極的に動かしましょう。 横になっていても腰を上げ、手足を動かすなど、自分でできる体操を行います。
保健所や訪問看護センターなどで、訪問してリハビリ指導をしているところもありますから、市区町村の保健あるいは福祉担当課に問い合わせるのもよいでしょう。 歩くことはいつでもどこでもでき、しっかり行うととてもよい運動になり、とくに下肢の筋力強化に役立ちます。
また、パーキンソン病の患者さんがなりやすい便秘の予防や解消にも効果があり、薬の効き方もよくなります。 とくにおすすめは戸外を散歩することで、気分転換にもなります。
ではどのくらい歩くのが適当でしょうか。 これは距離できめると、義務感が生まれ、歩ききれなかったときにがっかりします。
速さや距離は二の次にして、時間だけをきめ、その日のペースで歩くほうが達成感を得られます。 めやすは一日に三十分程度、午前と午後に二十分ずっというのもよいでしょう。
歩くときは意識して手を振ることが大切です。 パーキンソン病の患者さんは病気のために手の振りがなくなっていきます。
手が振れないと、からだのバランスが保ちにくく少しのことで転びやすくなります。 また前かがみで歩くことも多く、これも前のめりから転びやすくなります。
背筋もなるべくしっかり伸ばしましょう。 前かがみをなるべく防ぐためには、ふだんから姿勢をチェックすることも大切です。

おしりけ、ちょうど頭を上から吊られているような状態が正しい姿勢です。 この姿勢を覚えておいて、歩くときにはおなかを引きしめ、背筋を伸ばして大きく手を振ります。
朝起きたら、必ず、この姿勢チェックをして、室内を二〜三周、大きく手を振って歩き、再び姿勢をチェックする、こんな習慣をつけるのもよいでしょう。 パーキンソン病では、だんだんからだが動かしにくくなりますが、その進行に身をまかせていると、よけいにからだがかたまっていきます。
体操はできるだけ全身を動かすものがよく、その意味でよいのがラジオ体操です。 ラジオ体操は背伸び、前屈、ねじりなどほとんどすべての部分の体操が組み込まれていて、解説をきちんと聞きながらからだを大きく動かすと、とてもよい運動になります。
跳躍の部分などができないときは、ひざの曲げ伸ばしに変え、バランスがとりにくかったら腰かけてできる運動だけでよいのです。 テンポが速すぎる場合は自分で号令をかけて行ってもよいでしょう。
朝起きたら姿勢チェックと室内歩きのあと、ラジオ体操、昼食後は公園などへ出かけて体操、夜は入浴後、テレビを見ながら手足の体操や背筋伸ばしなどといったぐあいに自分なりに組み合わせをくふうしましょう。 一五四ページからの体操はパーキンソン病の患者さん用に作成したものです。

前かがみになりやすい態者さんのために、背筋を伸ばすためのいろいろな方法を工夫してあります。 背筋や腹筋の連動なども組み込んでいます。
また、寝返りやねじり、バランスなども苦手になるので、その対策も入っています。 わせ、無理のない程度に行いましょう。
とくに立って行う運動は、手すりなどにしっかりつかまって転ばないように気をつけます。 運動しやすい服装で行うこともだいじです。
手の指や手くびの関節がかたくなるのを防ぎ、動きを低下させないためには、左図のような手の体操を行ってみましょう。 この体操はいつでもできますが、とくに入浴後のからだが淵まったあとは動かしやすくなります。
日常生活の動作では、食事、着替え、洗面、トイレでの始末など、細かい手の動きが必要なものがたくさんあります。 ふだん、私たちはこうした動作を無意識のうちに自然にできるようになっています。
ところがパーキンソン病の患者さんでは無動の症状のひとつとして、手も動かしにくくなり、たとえばボタンのかけはずしなどの動作に時間がかかるようになります。 また、いろいろな動作を同時にできなくなり、時間がかかるようになります。
そのうえに動かさないでいると、関節がかたまります。 下肢の筋力が低下すると歩くこともままならなくなります。
散歩は下肢の筋力をきたえるのに有効ですが、天候が悪い日などは無理に戸外を歩くと、かえって事故の危険があります。 そんなときは屋内で歩くとよいでしょう。
そのほか左図のような運動も効果的です。 とくに自転車こぎは左右の交互運動がしにくくなるパーキンソン病の患者さんにとって、予防の意味でも役立ちます。
手すりにつかまり、腰かけた姿勢での足踏みは、歩行障害のある患者さんでもできる下肢運動です。 「イチ、ニッ、イチ、ニッ」と声を出してリズミカルに行います。

パーキンソン体操と合わせて行いましょう。 しゃがみ立ちのくり返しは、ゆっくり立ち上がると下肢の筋力強化に役立ちます。
転ばないように気をつけて行います。 162介助する場合、立ち上がるときには手を引っ張らず、横に立って背中の上のほうを上げます。
腰かけるときは背側に立って勢いよく倒れ込むのを防ぎます。 無動や姿勢反射障害があると、いすやベッドからの立ち上がりや、腰かける動作がしにくくなります。
ベッドには支えになるようにしっかりした移動用のバーをとりつけ、いすも安定のよいひじかけのあるものがよいでしょう。 立ち上がったり、腰かけたりするときには、このバーやひじかけを利用します。
マットやクッションは柔らかいと立ち上がりにくいので、かためのものにします。 立ち上がるときも腰かけるときも、上体を四十五度くらい傾けると動作がスムーズにもう一方を半歩前に出す表情がとぼしく、声が小さくなりがちです。
顔の筋肉を意識的に動かしましょう。 ほおをふくらませたり、すぼめたり、目、あご、口、舌などを大きく動かしましょう。
口を大きくあけて「あ、い、う、え、お」とおなかの底から声を出すようにします。 くびを前後左右に回しましょう。

とくに上を向く姿勢》をしっかり行います。 パーキンソン病では、だんだん歩きにくくなり、動作が思いどおりにできなくなると、将来のことを不安に思う患者さんが少なくありません。
とくに仕事をしている患者さんは、仕事との調整をどのようにつけたらよいのかと悩むこともあるでしょう。 この病気は生命にかかわるものではありません。
老眼になってめがねをかけるのと同じように薬とつき合いながら生活のペースを修正し、そのなかで自分らしい生活を組み立てていくことは十分に可能です。 パーキンソン病と診断されると、もう何もできないと考える患者さんもいますが、基本的にパーキンソン病の患者さんでは、医学的にしていけないことは何もありません。
むしろ何にでも積極的に取り組むほうが薬の効きめをよくし、からだの動きもスムーズ落ち込まないで明るく前向きな姿勢をなります。 いろいろなことに取り組んだときに、もっとうまくできないかと思うことがあったら専門家や家族に相談してみましょう。
みんなで考えれば、何かよい方法があると思います。 原則として、今までしてきたことをやめる必要もありません。
医師との連携をしっかりとっておけば、そろそろ注意しなければいけないことなども的確に助言できます。

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